岸下建設

家の歴史を残す家

京都府福知山市郊外に位置し、周りを田んぼに囲まれた築120年ほどの入母屋造りの屋根を持つ古民家です。

現在大屋根は、茅葺屋根の上に菱葺き鉄板屋根になっており、1階の建ちは低く、2階は屋根裏物置となっています。

この家は、時代に合わせ部分改修はあったものの、大切に引き継がれており、このことを最も大事にしたいと思われていました。

間取りが南に面し、和室2部屋、そして中廊下、北側に水回り、茶の間、書斎でした。

したがって、内部は暗く、間仕切りの多い部屋で、更に天井が低い状態でした。

今回は、水回りの刷新、暗く風通しの悪さ解消、段差解消、流れの良い動線等の要望でした。

設計にあたっては、建築主の今まで引き継いできたお気持ちを考え、快適性と伝統の調和を心掛けました。

家の中が暗く、天井が低く重い感じを解消したいというご要望より、

中廊下を玄関付近部分のみを残し、撤去し、中廊下を取り込み、DK,居間を大きな1部屋としました。

従って北面からの明かりを取り込むことができました。
また、天井が低く重く圧迫感があることより、居間部分は2階床梁(化粧梁)露出の吹抜けとしました。

動線もすっきりとして動きやすくなりました。
また、居間には薪ストーブを設置し、ゆったりとした穏やかな空間としています。
DKであった部分は、夫婦の寝室とし、吹抜けとし、内部に2階に通じる階段を設け、2階の部屋はロフト的な書斎となりました。
段差については、玄関ホールの床に合わせ和室以外は全てバリヤフリーとしました。

和室との仕切りでは、2部屋とも4本の引き違い建具で仕切られていましたが、2本引き違い建具とし、間仕切り壁として部屋分けを明確にすると同時に、将来を考え、手摺を取り付けられるようにしました。

また、壁は耐力壁ともなっています。寝室、DK,居間の梁、床梁は化粧として今までの存在感を残すようにしました。

完成引き渡し時期も12月でしたので、早速薪ストーブでゆったり暖かい時間を過ごすことができました。

この施工事例で問い合わせる

関連記事

まずはお気軽にご相談ください